水銀産業廃棄物

水銀について、ガイドラインが発行されるなど、特に扱いに注意する必要があるので、簡単にまとめた。

分類

水銀使用製品産業廃棄物

水銀を使用した製品が産業廃棄物となったもの。

電池

水銀電池品番が「NR」「MR」で始まるもの。
空気亜鉛電池品番が「PR」で始まるもの・空気穴が開いているもので、且つ国内メーカーのものであれば、水銀が使用されていると考えられる。

蛍光ランプ

直管形、環形、角形、コンパクト形品番が「F」で始まるものを含むすべてのもの
電球形蛍光ランプ品番が「EF」で始まるものを含むすべてのもの
無電極、冷陰極、外部電極日本照明工業会「事業者向け水銀使用ランプの分別・回収及び排出について」 http://www.jlma.or.jp/kankyo/suigin/jigyo.htm#shu

ガラス製温度計、水銀体温計

その他

上記製品を材料又は部品として用いて製造される組込製品

水銀含有ばいじん等(産業廃棄物) ・ 水銀を含む特別管理産業廃棄物

燃え殻、鉱さい、ばいじん、汚泥

廃酸・廃アルカリ

廃水銀等(特別管理産業廃棄物)

排水銀の種類

  1. 以下の特定施設において生じた廃水銀又は廃水銀化合物(水銀使用製品に封入されたものを除く)
    1. 水銀若しくは水銀化合物が含まれている物又は水銀使用製品廃棄物から水銀を回収する施設
    2. 水銀使用製品の製造の用に供する施設
    3. 灯台の回転装置が備え付けられた施設
    4. 水銀を媒体とする測定機器(水銀使用製品を除く。)を有する施設
    5. 国又は地方公共団体の試験研究機関
    6. 大学及びその附属試験研究機関
    7. 学術研究又は製品の製造若しくは技術の改良、考案若しくは発明に係る試験研究を行う研究所
    8. 農業、水産又は工業に関する学科を含む専門教育を行う高等学校、高等専門学校、専修学校、各種学校、職員訓練施設又は職業訓練施設
    9. 保健所
    10. 検疫所
    11. 動物検疫所
    12. 植物防疫所・家畜保健衛生所
    13. 検査業に属する施設
    14. 商品検査業に属する施設
    15. 臨床検査業に属する施設
    16. 犯罪鑑識施設
  2. ②水銀若しくは水銀化合物が含まれている物(一般廃棄物を除く。)又は水銀使用製品が産業廃棄物となったものから回収した廃水銀

水銀廃棄物の適正処理について、新たな対応

「水銀使用製品産業廃棄物」及び「水銀含有ばいじん等」に共通する新たな措置

業の許可証取り扱う廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることが必要です。
委託契約書委託する廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること。
マニフェスト産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれること、また、その数量を記載すること。
廃棄物保管場所の掲示板産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること。
帳簿「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に係るものであることを明記すること。

「水銀使用製品産業廃棄物」または「水銀含有ばいじん等」に関する新たな措置

「水銀使用製品産業廃棄物」に関する新たな措置「水銀含有ばいじん等」に関する新たな措置
保管他の物と混合するおそれのないように仕切りを設ける等の措置をとること。
処理の委託「水銀使用製品産業廃棄物」の収集運搬又は処分の許可を受けた事業者に委託すること。「水銀含有ばいじん等」の収集運搬又は処分の許可を受けた事業者に委託すること。
水銀回収が義務付けられているものの処理を委託する場合は、水銀回収が可能な業者に委託すること。
収集・運搬破砕することのないよう、また、他の物と混合するおそれのないように区分して収集・運搬すること。
処分・再生水銀又はその化合物が大気中に飛散しないように必要な措置をとること。水銀又はその化合物が大気中に飛散しないように必要な措置をとること。
水銀回収の対象となる水銀使用製品産業廃棄物については、
ばい焼設備によるばい焼、又は水銀の大気飛散防止措置をとった上で、水銀を分離する方法により、水銀を回収すること。
水銀回収の対象となる水銀含有ばいじん等については、
ばい焼設備によりばい焼、又はその他の加熱工程により水銀を回収すること。
安定型最終処分場への埋立は行わないこと。

廃水銀等に関する新たな措置

保管・積替え①飛散、流出又は揮発の防止のための措置、②高温にさらされないための措置、③腐食防止措置をとること。
処理の委託「廃水銀等」の収集運搬又は処分の許可を受けた事業者に委託すること。
委託契約書に「廃水銀等」と記載すること。
マニフェストの廃棄物の種類の欄に「廃水銀等」と記載すること。
最終処分固型化したもの(廃水銀等処理物)が、埋立判定基準(溶出試験の結果、水銀0.005mg/L以下)を満たさない場合 ⇒ 遮断型最終処分場で処分すること。
固型化したもの(廃水銀等処理物)が、埋立判定基準(溶出試験の結果、水銀0.005mg/L以下)を満たす場合 ⇒ 追加的措置をとった管理型最終処分場で処分することが可
追加措置1.処分場の一定の場所において、かつ、埋め立てる処理物が分散しないような措置
追加措置2.その他の廃棄物と混合するおそれのないよう、他の廃棄物と区分する措置
追加措置3.埋め立てる処理物が流出しないようにする措置
追加措置4.埋め立てる処理物に雨水が浸入しないようにする措置

参考文献

環境省HP


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